治療中・後の生活
目次
治療中・後の生活1-4)
栄養管理について
膵がんの患者さんでは、「膵がんや膵がん治療によって食事ができない」、「膵臓の内外分泌機能低下のため栄養の吸収がよくない」「がん細胞によるエネルギー消費が多くなる」などの理由から栄養状態が悪くなることがあります。そうなると体重が減るので、病状や治療内容を考慮した対応が必要になります。主治医と相談のうえで、管理栄養士による栄養食事指導を受けることをお勧めします。膵液が不足している場合は、膵消化酵素補充剤などのお薬が使われることがあります。また、体重減少や食欲低下などがん悪液質の状態で、栄養療法などを行っても効果が不十分な方については、グレリン様作用薬が使われることがあります。
術後の経過観察
手術を受けた患者さんでは、術後の経過や体調管理、再発の有無を確認するための経過観察が行われます。通院期間の目安としては、術後2年間は3~6ヵ月ごと、2年以降は6~12ヵ月ごとにトータル5年以上の経過観察を続けることが勧められています。
1.国立がん研究センターがん情報サービス「膵臓がん」「薬物療法」(2024年10月現在)
2.もっと知ってほしいすい臓がんのこと, p17, キャンサーネットジャパン, 2023
3.日本がんサポーティブケア学会,他 監修:がん悪液質ハンドブック(2019年3月発行)
4.日本膵臓学会編:患者・市民のための膵がん診療ガイド, p78, 金原出版, 2023
監修:古瀬 純司 先生
地方独立行政法人神奈川県立病院機構 神奈川県立がんセンター 総長
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