がんを生きる > 食道がんTOP > 検査・診断
Close Mobile Navigation

検査・診断

診断の流れ1,2)


食道がんの診断から治療の流れは、基本的に、内視鏡検査などで食道がんと確定診断されたら、さらに詳しい検査を受け、がんの転移など、進行の程度や全身の状態を調べて治療方針を決定します。

食道がんは他の臓器へ転移しやすい特徴をもつため、検診や自覚症状などによって食道がんが疑われた場合には、速やかに検査を受け、診断から治療方針の決定までを可能な限り早く進めることが大切です。

食道がんの診断と治療方針決定の流れ

図:食道がんの診断と治療方針決定の流れ

1.国立がん研究センターがん対策情報センター. がんの冊子各種がんシリーズ102 食道がん, p6-8, 2023
2.細川正夫 監. 食道がんのすべてがわかる本, 講談社, p26-27, 2015

検査の内容3)


検査の目的

・食道がんを確定するため
・全身への転移を調べて治療方針を決定するため

食道がんの診断のための検査

食道内視鏡検査
・口または鼻から内視鏡を入れて直接観察します。
・がんの位置や大きさ、深さなどを確認します。
・異常部分の組織を採取して、病理検査を行います。

上部消化管造影検査
・バリウムを飲み、X線で撮影します。
・病変の場所や大きさ、食道の狭さなど、食道の全体を調べます。

超音波内視鏡検査
・内視鏡の先に超音波装置を付け、食道の壁の状態などを観察します。

超音波(エコー)検査
・食道がんの深さや他の臓器への影響などを調べます。

病理検査
・内視鏡検査で採取した組織を顕微鏡によって観察します。
・がん細胞の有無や種類などを詳しく調べます。

CT、MRI検査
・X線や磁気を使って、体の内部の断面を見る検査です。
・がんの周りへの広がりの状況や、他の臓器への転移の有無などを調べます。

PET検査
(陽電子放射断層撮影検査)

・がん細胞の性質を利用して全身のがん細胞を検出する検査です。
・全身の転移の有無などを調べます。

腫瘍マーカー
(血液検査)
・がんが作り出す物質を測定する血液検査です。がんの状態の変化を把握する参考になります。
・食道がんでは、SCC抗原(扁平上皮[へんぺいじょうひ]がん関連抗原)、抗p53抗体、CEA(がん胎児性抗原)、CYFRA21-1(サイトケラチン19フラグメント)などが使われます。

3.国立がん研究センターがん対策情報センター. がんの冊子各種がんシリーズ102 食道がん, p6-8, 2023

病期4,5)


様々な検査によって全身を調べることで、食道がんの「病期(ステージ)」が決まります。病期とはがんの進行の程度を分類したもので、食道がんでは以下の3つの因子の組み合わせによって、病期を分類します(TNM分類)。

TNM分類による食道がんの病期

日本食道学会編. 食道癌取扱い規約第12版, 金原出版, p31, 2022

病期別の治療法

4.日本食道学会編. 食道癌取扱い規約第12版, 金原出版, p9-11,29-31, 2022
5.日本食道学会編. 食道癌診療ガイドライン2022年版, 金原出版, p13-53, 2022

監修:廣中 秀一 先生
杏林大学医学部 腫瘍内科学 教授


サイトマップ |  個人情報の取り扱い |  ご利用条件 |  COPYRIGHT |  お問い合わせ |  アクセシビリティ

This site is operated by MSD
Copyright © 2024 Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA and its affiliates. All rights reserved.