医療者とのコミュニケーション
医療者は、ありのままのあなたを支えていくための伴走者です。
あなたは、ひとりじゃないよ
あなたの周りには、たくさんの伴走者がいます。医療者も「こんなことを言ったらどう反応するかな?」「受けとめられるかな?」と緊張しながら、あなたとのコミュニケーションを大切にして接しています。
主治医から解熱鎮痛薬やオピオイド鎮痛薬などを処方されたとき、「怖いから」などの理由で拒んでしまうこともあるでしょう。治療のやめどきを提案されたり、在宅医療を勧められたりしたときには「病院から見放された」と感じてしまうこともあるかもしれません。でも、そうではないのですよ。医療者は、あなたの体調や通院の負担を減らせるよう、自宅で体調管理をしながら大切な時間を過ごせるよう、気にかけているのです。医療者のアドバイスに耳を傾けながら、「こんなこと言っても無理だろう」とあきらめずに、あなた自身がどうしたいのか、もっと話してください。
主治医や看護師以外にも、あなたのことを気にかけている医療者はたくさんいます。病院の外にも「myチーム」の輪は広がっていることでしょう。受け止められない感情を出してもいい。これからもありのままで過ごしていけるよう、あなたの「生きる」を一緒に考えていきましょう。
ご家族など、患者さんを支える立場の皆さんもつらかったり不安になったりします。患者さんだけではなく、あなたの生活を支える仕組みもあるので、上手に活用していきましょう。がんばりすぎず、あなた自身の時間や居場所も大切に。
ご家族ならば、診察に付き添って、現在の症状やこれからの見通しを共有しておきましょう。
患者さんとは意思や価値観を繰り返し話しましょう。ときには看護師やソーシャルワーカーなども一緒に。時間をかけて。
介護が必要になったときに、ご家族が利用できる制度もあります。介護休業や介護休暇などが利用できるか勤務先に確認しておきましょう。雇用保険の加入期間など一定の要件を満たせば「介護休業給付金」が受給できます。
不安なことや心配なことは、ひとりで抱え込まないでくださいね。支える皆さんも「myチーム」を作っていきましょう。
私のカラダは生きようとがんばってくれています!
今、目の前にある現実をありのままに受け止め、先のことは神のみぞ知ると思うことが、心の平穏を保つ決め手のような気がしています。今の私でいえば、乳がんの皮膚転移が鎧状がんとなり、そのせいで体幹が動きにくく、外出は車いす状態。カラダのつっぱりが強いため鎮痛剤を処方してもらっていますが、食欲はあり、普通に食事もできていますし、お通じもある。こうしてパソコンで文章を書くこともできます。私のカラダは生きようとがんばってくれている。それが現実で、未来は誰にもわからない。もちろん奇跡が起こる可能性もゼロではないのです。