仕事のこと
「何をしたいか」見つめ直し、働きやすい環境を整えていきましょう。
あなたにとって仕事とは?
これまでとは異なる副作用に対処したり、仕事への影響を考慮した調整(通院や治療などのスケジュールに対応した仕事量・仕事内容の調整など)に迫られたりするなど、お薬が変わるたびに、あなたの働き方にも影響が出てくることでしょう。仕事の調整をその都度行っていくことは、治療を受けることと同様、もしくはそれ以上に、心身共に大変なことと思います。
正規、非正規、フリーランスなど、働き方は人それぞれです。体調の変化によって、仕事に対する価値観が揺れ動くこともあるかもしれません。仕事を通して「何をしたいか」「何ができるのか」を見つめ直してみましょう。
環境を整えよう
「職場に更に迷惑をかけてしまう」と、仕事を辞めようと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、退職は、あなただけでなく、会社側にとっても大きな損失になることがあります。傷病手当金制度などを活用しながら仕事を続けていくことも、検討してみましょう。
周りに配慮を求めすぎて「働けないのでは?」と思われてしまうこともジレンマですね。「できること」「支えが欲しいこと」などを整理し、あなたの現状とあわせながらコミュニケーションを取り、感謝の気持ちや態度を示しながら、あなた自身が働きやすい環境を整えていきましょう。
〜働くことについて相談する〜
一般社団法人CSRプロジェクト(患者会が催している就労相談)
がんを経験した専門の相談員*1が中心となり、電話やオンラインサロン形式で、あなたの「働く」をサポートします。
お申し込みはホームページより受けつけています。*2
*1. 社会保険労務士、キャリアコンサルタントなど
*2. 就職のあっせんはしていません
私と仕事
2022年3月末、勤続37年で定年退職しました。再発後14年半、休みなく化学療法を続けてきました。
再発治療開始直後、治療のため週1回通院休暇をいただく話を上司にした際に言われたのが「平日じゃなく土曜日に通院できないの?」。
もちろん、土曜に開いていればそうしていました。会社にとっては、私の病気より仕事を回すことが大事なのだという現実を突きつけられたことで、この先どうなるのかと不安が募りました。
だからこそ通院で不在にする日以外は、一旦出勤したら副作用の吐き気や下痢・腹痛を抱えていても普段通り働くことが仕事を続ける前提と頑張ってきました。とはいえ下痢が止まらないときは粗相する訳にはいかず、席を離れている時間が長く、いたたまれないと感じることも少なからずありました。再発治療開始前までは常時7〜8人の係員を抱える監督職でしたが、日々の体調管理をしながら自分の仕事をこなし、係員の仕事の進行管理、終業後の相談等メンタルケアまでをフォローする余裕はなくなりました。単独スタッフ職に配置換えしてもらえたお陰で、這ってでも行かなければならない日はありましたが、マイペースで働くことが叶いました。恵まれた職場だったと感謝しています。