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検査・診断

検査の流れ 


胆道がんかどうかを調べるには、まず血液検査と腹部超音波検査を行います(ステップ❶ 基本的な検査)。その結果、がんの疑いが強くなった場合は、胆管がんや胆のうがんではCT検査やMRI検査、十二指腸乳頭部がんでは上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)などでがんの有無や広がりを調べます(ステップ❷ 精密検査)。
さらに詳しく調べる必要がある場合には、より詳細な画像が得られる内視鏡検査や生検、細胞診を行うこともあります(ステップ❸ 組織の検査)。

胆道がんの検査の流れのイメージ​

MRCP:MR胆管膵管撮影
ERCP:内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査
IDUS:管腔内超音波検査
POCS:経口胆道鏡検査
EUS:超音波内視鏡検査

参考:がん情報サービス がん情報編集委員会編. がんの冊子 各種がんシリーズ106 胆道がん, p.7, 2021

検査の内容


ステップ① 基本的な検査

  • 血液検査
    血液中のビリルビン(胆汁の色素)やALP、γ(ガンマ)-GTP(胆道や肝臓の機能を示す酵素)などの量が増加していないかを調べます。

胆道がんの血液検査のイラスト

  • 腹部超音波検査
    臓器の形や状態、胆管の拡張や狭窄などの異常、胆嚢の状態、がんの位置や形、周辺の血流の様子などを確認します。

胆道がんの腹部超音波検査のイラスト

ステップ② 部位別の精密検査

  • CT検査
    がんの有無や広がり、胆管が拡張している場所やその程度、リンパ節や他の臓器への転移を確認します。
  • MRI、MRCP検査
    がんの有無や広がり、他の臓器への転移を確認します。
  • 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
    十二指腸乳頭部がんの検査に用います。内視鏡を十二指腸まで入れて観察し、がんが疑われる場合は「生検」といって、内視鏡で組織を採取して検査します。

胆道がんの部位別の精密検査のイラスト


ステップ③ 組織の検査

  • 内視鏡を使う検査
    現在は4種類(ERCP、IDUS、POCS、EUS)があり、調べる部位や目的で使い分けます。
  • PET、PET-CT検査
    他の臓器への転移などを確認します。PET-CT検査では、PET検査の画像とCT検査の画像を重ね合わせて、がん細胞の有無や位置を確認します。
  • 生検・細胞診
    がんが疑われる部位から組織や細胞を採取して顕微鏡で調べます。ほとんどの場合、内視鏡を使った検査や胆道ドレナージ(胆道ドレナージ参照)の際に同時に行います。

胆道がんの組織の検査のイラスト

参考:がん情報サービス がん情報編集委員会編. がんの冊子 各種がんシリーズ106 胆道がん, p8-11, 2021

監修:

古瀬 純司 先生
地方独立行政法人 神奈川県立病院機構
神奈川県立がんセンター 総長

海野 倫明 先生
国立大学法人 東北大学大学院医学系研究科
消化器外科学 教授


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