治療後の生活
肝細胞がんの予後1, 2)
わが国で肝細胞がんは、肝硬変から発生することが多いため、たとえ肝切除によりがんを取り除いたとしても治療後に再発を起こしやすく、治療後1年以内に15~20%、5年後では80%に再発が起こるといわれています。そのため、治療後も定期的に通院し、体調の変化や再発の有無を確認します。
1)日本肝臓学会 編. 肝癌診療マニュアル 第4版. 医学書院, p246, 2020.
2)国立がん研究センター がん情報サービス「肝臓がん(肝細胞がん) 療養」(2024年2月時点)
経過観察と検査3, 4)
肝細胞がんの場合は治療後も3〜6ヵ月ごとに定期検査を実施します。
定期検査では、肝機能や腫瘍マーカーを調べるための血液検査と超音波(エコー)検査、ダイナミックCT/MRIなどの画像検査が行われます。
また、再発抑制策として、ウイルス肝炎からの肝細胞がんの場合は抗ウイルス剤を使用することもあります。
3)国立がん研究センター がん情報サービス「肝臓がん(肝細胞がん) 療養」(2024年2月時点)
4)日本肝臓学会 編. 肝癌診療ガイドライン2021年版 第5版. 金原出版, p256-274, 2021.
監修:金子 周一先生
金沢大学大学院 情報医学開発講座 特任教授
がんについて知る
がんについて、どのがん種にも共通して役立つ情報を提供しています。