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肺がんとは

肺について1)


肺は左右の胸にあり、体の中のガスを交換する役割を担っています。

肺は、体の中に酸素を取り入れ、いらなくなった二酸化炭素を外に出す働きをする臓器です。
体の外から取り込んだ空気は、気管を通って左右の気管支に入ります。
さらに枝分かれした気管支の先端付近には肺胞という小さな袋がたくさんついており、そこでガスの交換が行われます。

肺の構造

1)国立がん研究センター がん情報サービス(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/about.html

肺がんについて2)


肺がんとは、肺の「気管」「気管支」「肺胞」のいずれかの組織に発生するがんです。
肺がんは、太い気管支に発生する「肺門(はいもん)型(中心型)」と非常に細い気管支や肺胞の部分に発生する「肺野(はいや)型(末梢型)」の2つに分類されます。

肺門型(中心型)と肺野型(末梢型)

2)国立がん研究センター がん情報サービス(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/about.html

肺がんの症状3)


肺がんの一般的な症状には、次のようなものがあります。

  • 長く続く咳
  • 痰に血が混じる
  • 胸が痛む
  • 呼吸時のぜーぜー音(喘鳴:ぜんめい)
  • 息が切れる
  • 声がかれる(嗄声:させい)
  • 発熱
  • 体重減少 など
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しかし、これらの症状は感染症などの他の病気のために起きている場合もあります。また、肺がんは進行の程度にかかわらず症状がほとんどないケースも多く、検診などがきっかけで発見されることが少なくありません。またがんが進行して他の部位に転移すると、転移先の部位に特有の症状が見られる場合もあります。

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3)国立がん研究センター がん情報サービス(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/about.html

肺がんの原因


肺がんの原因として、喫煙に代表されるいくつかの因子との関連性が知られています。

喫煙との関連4)

喫煙は、肺がんの原因として最も重要視されています。
国立がん研究センターによると、たばこを吸うと肺がんになるリスクが男性で4.4倍、女性で2.8倍5)に増加するという日本人を対象とした調査結果が報告されています。
また、たばこは吸っている本人だけでなく、周囲の方への影響も報告されています。
日本人の喫煙率は、男性27.1%、女性7.6%と低下の傾向にあります6)

環境要因4)

アスベストのような有害物質に長期間さらされることなども発生要因のひとつです。

4)国立がん研究センター がん情報サービス(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/prevention_screening.html
5)Wakai K et al. Jpn J Clin Oncol 2006; 36: 309-324
6)令和元年(2019)国民健康・栄養調査(厚生労働省)(2024年6月17日閲覧)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html

肺がんの患者数


国立がん研究センターが公表した2023年の予測によると、肺がんの罹患数(新たにがんと診断される人の数)は13万2千人でした7)

【がん罹患数予測(2023年)】

がん罹患数予測(2023年)

2022年のがん罹患数予測は約101万9千例(男性58万4千例、女性43万4千900例)8)であったのに対して、
2023年のがん罹患数予測は約103万4千例(男性58万9千200例、女性44万4千600例)9)であった。

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国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html

また、人口動態統計によると、2022年にがんで死亡した人の数は約38万人で、男性が女性の約1.4倍でした。部位別の死亡数は、男性では肺が最も多く、がん死亡全体の24.1%を占め、女性では大腸*(15.4%)に次いで肺(14.1%)が多いことが報告されています9)

*大腸は結腸と直腸の合計

【部位別がん死亡数(2022年)】

部位別がん死亡数(2022年)

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公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計<2024年版>」部位別がん死亡数(2022年)(2024年6月17日閲覧)
https://www.fpcr.or.jp/data_files/view/273/#toolbar=0&navpanes=0′

7)国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html
8)公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計<2023年版>」2022年がん死亡数・罹患数予測(2024年6月17日閲覧)
https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/pdf/cancer_statistics_2023.pdf
9)公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計<2024年版>」2023年がん死亡数・罹患数予測、部位別がん死亡数(2022年)(2024年6月17日閲覧)
https://www.fpcr.or.jp/data_files/view/273/#toolbar=0&navpanes=0′

早期発見のための検診


肺がんは、統計上死亡数の高いがんとされていますが、早期に発見することで、がんを完全に取り除き根治できる可能性もあります。肺がんは特有の症状などがないことも多く、早期に発見するためには、症状がなくても定期的に胸部X線検査などの検診を受診することが大切です。なかでも、喫煙歴のある40歳以上の人は肺がんの発生リスクが高いため、特に注意が必要です。



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