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医療者とのコミュニケーション

日常生活を大事にしながら、 治療を受けていきたい

これからの治療のことは、あなたの希望を最優先にしながら一緒に考えていきましょう。

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医療者は“治療の伴走者”


これからの治療の目標は、「がんの病状を抑えて副作用・痛み(カラダ・ココロ・暮らし)などの症状をやわらげながら、日常生活を維持していくこと」になります。
あなたが納得しながら治療を受けていけるよう、医療者とは「これからのことを共に考える“治療の伴走者”」として、ご家族をふくめて、お互いに信頼関係を築いていくことが重要です。

大事にしたいことは何ですか?


「旅行に行きたい」「この期間は仕事が休めない」など、あなたの希望は担当医に積極的に伝えていきましょう。そのためには診察時間のなかで、あなたの思いや考えを繰り返し伝えられるよう、「日常生活で大事にしたいこと」「やりたくないこと」などを整理し、事前に準備しておくことも大切です。

もし担当医に聞きづらいことがあったり、「モヤモヤした気分で診察室をあとにした…」と感じたりしたときには、看護師や薬剤師、がん相談支援センターの相談員など、担当医以外の医療者に相談するのもよいでしょう。

質問の仕方に困ったり、担当医からの説明に対してより理解を深めたりしたいときには「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」*1も参考にしてみましょう。
情報は一度に伝えればよいのではなく、何度も繰り返し、小分けにして伝えていくことで、「あなた」がどういう人なのか医療者も理解が深まります。

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担当医に確認しておくこと(例)


・この治療は、日常生活にどう影響しますか?生活は変化しますか?
・どのような症状に気をつけたらよいですか?
・どのような副作用が考えられますか?
・副作用などでつらいとき・困ったときは、どこに連絡をすればよいですか?

例:
□ 自転車にはいつから乗れますか?
□ バレーボールはできますか?
□ 山登りはいつからできますか?
□ コロナ禍で帰省してもいいですか?

担当医に伝えること(例)


・治療に望むこと(髪の毛の抜けない治療がいい、通院負担は少ない治療がいい、カラダの痛みはできるだけとりたいなど)
・体調のちょっとした変化(いつ、どんなときに、どのような変化があったかなど)
・日常生活での変化(子どもの進学、仕事での部署異動、親の介護のことなど)

例:
□ 痛いのとかゆいのはイヤです。
□ 犬がいるのであまり入院はしたくないです。

コラム
AYA世代のあなたへ

AYA世代で乳がんと診断されるのは、乳がん患者さん全体の約5%と言われています*1。AYA(アヤ)は「Adolescent and Young Adult:思春期・若年成人」の略で、15~39歳までの世代を指します。この世代は仕事、恋愛や結婚、出産、育児など、さまざまなライフイベントを考える時期でもあり、患者さんのバックグラウンドによって、それぞれの状況に応じた支援が必要になります。国をあげてAYA世代のがん患者さんを支援する取り組みも少しずつ進んできています。AYA世代のがんに関する情報が欲しい、同世代の患者さんとつながりたい、という場合はがん相談支援センターに相談してみましょう。

*1. 日本乳癌学会編 患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2023年版 金原出版
「一般社団法人日本乳癌学会 市民のみなさまへ」のサイトでは、「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」最新版をご覧いただけます。




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